クリエイティブなオフィスってなんじゃらほい

2015.09.01

とある漫画家の方が、あるクリエイターの事務所を「これはクリエイターのオフィスじゃないよ」って批判していたニュースが話題になっていたので、ちょっと考えてみました。

昔いたベンチャーで、オフィスに無造作に置かれていたバランスボールやクッションを見て、同僚が「これはクリエイティブなフリをした会社のオフィスだ」と批判する瞬間に立ち会いました。元々硬い会社にいたので、バランスボールとかクッションとかあるのはいいんじゃない、みんな乗っかって楽しんでいるしって素朴に思いましたし、随分斜めな物の見方をするものだなあ、なんて当時は思ったものだけれども、この見方には相応の理由があるかなとも思うようになりました。

「クッションに寝そべってコーディング」って、やる人とやらない人がはっきり分かれるんです。やらない人からすれば、すごく非効率に見えるんでしょう。そもそも、やる人がいなかったら、意味がないですし、「デザインは、あくまで機能をデザインするものであって、使われない機能をデザインする必要はない」というのが当時の同僚の考え方のベースだったんじゃないかなと思うのです。

元々、自由奔放な人が集まった会社で、そういう文化が醸成されていって、結果、クッションやらバランスボールやらを置くようになりました、というストーリーなら自然だけれども、高いゴールを設定して、そこに向かってロジカルにガンガンいこうぜ、みたいな会社で、その家具は取って付けた感あるではないかーという指摘は、なるほど、分かる気がします。

もちろん、そんな枠組みががちっとしている会社でも、バランスボールやクッションがあったお蔭で、みんなでリラックスできた面もあるし、結果よかったんじゃない?と思うところもあるのですが、同僚の理論も、今となっては、使われる機能をデザインすべきってことが言いたかったんじゃないかなって思うのです。

そして、標題に立ち返ると、クリエイティブなオフィスって、クリエイトしやすいモードになれるような工夫がしてあることで、机ぐっちゃりな方が資料に手が届くのでいいという人もいれば、整理されている方が思考が明晰になる人もいるのと同じで、カラフルで玩具みたいなのがあって没入感のある個室があるのが好きな人もいれば、白い壁でスッキリしていて、オープンスペースで働けるのが好きな人もいそうです。

職種にもよっていて、マーケティングやオペレーションだったら、人と話す方が生産性が高まるかもしれないけど、開発だったら、そうじゃないかもしれないなあ、とか、マーケティング・オペレーションでも、マーケティングだったら、気軽にブレストできるクッションがあってもいいけど、オペレーションは端的に話せる空間の方がよいのではないか、とか、考えてしまいます。

アイデアを練るとき、どうしているかなあと考えます。私の場合、行き詰まったときテラスで空を眺めていると、思考がクリアになるし、一気に考えを詰めたいときは机に座って紙を広げて、手を動かして、まとめます。プログラミングのときは個室に引きこもります。でも、技術的なインプットのときは、リラックスできる環境で調べたりするかもです。そういうときにクッションあるといいのかもしれませんね。雑談的コミュニケーションも大切な仕事とかもそうかも。

その辺全部ひっくるめて考えるとクリエイティブなオフィス(笑)ができるのかなーと思っていて、それは「業者さんにおまかせ」ではできない気がしますね。なぜなら、自分たちのワークスタイルはその会社の人が一番よく知っているからです。

そもそも、「弘法筆を択ばずじゃ、クリエイティブな人はどこでもクリエイティブでござる」といえば、それもそうな気もしますが。

そんなこんなで、本日のエッセイを終えたいと思います。

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